2010/03/03

リミッターの使いこなし(その5)「コンプとのバランス」

本日はリミッターの使いこなし(応用)です。

ソフトリミッターは緩やかにかかるので全体のピークを自然に抑えるのに向いています。対してリミッターはしっかりかかるのでエッジの効いたサウンドなど、積極的な音作りに向いています。

使いこなしのポイントはコンプとのバランスです。例えばエッジのあるサウンドを作りたい場合、ソフトリミッターだけではエッジは出にくいのでそれを補うためコンプを強くかけなければいけません。また輪郭を出すためにアタックタイムも遅い設定にする必要があります。「エッジのあるサウンド」の目的は達成出来ますがヴォーカルの子音の魅力、ディストーションギターの倍音などが少し抑えられてしまいます。

対して、リミッターなら緩めにかけても輪郭が出るのでコンプも弱くすることが出来ます。アタックタイムも速い設定が可能になり音楽のニュアンスを損なわず、自然で立ち上がりの速い低音を作ることが可能になります。このテクニックはR&B、HIP HOP、クラブミュージックなどにとても有効です。ただしこの使い方はディストーションギターやシンセがコンプ感のあるサウンドに聴こえることがあるので、ロックやJ-POPなどジャンルには向いていません。注意して下さい。

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