2013/09/19

私たちのインターン日記2013(その3)「初めての機材聴き比べ」



インターンシップのルーティン・ワークに「DATのデジタルアーカイビング」があります。S/PDIF接続して、DATデッキのTASCAM DA-45HRで再生してKORG MR-2000SにWAVデータとしてデジタルコピーしていきます。テープメディアを正しく再生して、正しいフォーマットで録る。デジタル録音の基礎に触れています。そうしたらね、気づいたんですよ。この2台のヘッドホンアウト、音質が全然ちゃう。なのでインターン3人それぞれが2台の音質の違いをレビューしました。音の印象を文字にするなんて、初めてかも。

使用機材:
KORG MR-2000S(HDDレコーダー)
http://www.korg.co.jp/Product/DRS/MR-2000S/
TASCAM DA-45HR(DATデッキ)
http://tascam.com/product/da-45hr/overview/
SONY MDR-CD900(ヘッドホン)
http://www.smci.jp/headphones/cd900st/index.html


まずKORG MR-2000Sを聴いてからの感想。
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インターンA:
MR-2000Sは優等生の演説のように正確で的確な返答をし、欲しい情報を全て返答してくる感じな印象です。耳には優しいが、奇麗すぎて演説のジャンルによっては少し物足りなく感じる時も。空間の隅々まで聴こえ耳に痛くない繊細な音。

インターンB:
明るい音になると感じます。音質は高域が強く、正直耳につきます。分解能もDA-45に比べると粗いという印象を受けました。また、一つの音が目立ってしまい他の音をつぶしている感覚があります。

インターンC:
DA-45HRよりも高周波数の音が含まれているという印象を受けた。例えば、金管楽器の音が、より明るく聴こえた。また、生音に近いリズムギターの音や指を鳴らす音も、よりスコーンと前に出てくる印象を受けた。他の特徴として、リバーブ(空気感?)も含み、そのリバーブ効果故か、音全体が若干浮いた感じに聴こえた。
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おー、機器を人に例えているのはおもろいやん!人それぞれに個性があるように、機器にもそれぞれに個性が出るというのを暗示している気がするなー。そしてBCの二人は、高域に反応してる!個人により着目点が微妙に変わってきますね。

さあ続いて、TASCAM DA-45HRを聴いた感想はいかに??
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インターンA:
こちらは優等生のMR-2000Sとは違い、癖のある答えを返してくる。変人学者といったところでしょうか。欲しい情報は入っているが多少パンチのある返答をしてくるので耳も多少疲れる。繊細さは欠けるがパンチがある音。

インターンB:
音の分解能が高くどの音も忠実に再現できていると感じます。さらに音像が見え空間の広がりを感じる事ができ、一つ一つの楽器がしっかりと聴こえました。

インターンC:
全体の音がより締まっているように聴こえた。元々の音源に対する脚色があまりなく、音が自然に聴こえるという印象だった。金管の音も固めだと感じた。別の特徴として、ボリュームのつまみを同じ具合に回しても、音量の変化がDA-45HRの方が著しい。
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むむ!?ABの二人の感覚に大きな差があるけど。Aはパンチがあるという見解やけど、Bはどの音も忠実に再現できていると表現しとる。逆に、BCはどちらも、忠実に再現している(脚色があまりない)という風に評価しとるやん。ちなみにAは他の2人よりもオーディオの経験が長いんやけど、それも関係しとるんかな…。

こんなに着目点も感覚も違う3人がもし全員エンジニアになったとしたら、それぞれ3人の音の解釈を持ち寄って、音を扱っていくんやろうな、お客さんに応えていくんやろうなと思うとなんか不思議な気持ちになった。エンジニアってだいたい皆同じ感性を持っとるもんやと思っとったから。機器間の音の表現の違いも理解し、あと個人での感覚で音の解釈の違いもすごく変わっていく事実を頭において、これからも学んでいきたいな!


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